労働能力喪失に代わる慰謝料として300万円を認めた裁判例

横浜地方裁判所平成22年3月24日判決(自保ジャーナル1831号)

事案

原告は、交通事故によりホルネル症候群が発症し、後遺障害として視野障害が残存し、これは後遺障害等級13級2号の「1眼に半盲症、視野狭窄又は視野変状を残すもの」に該当すると認められた。

なお、ホルネル症候群とは、頸椎障害に起因する神経繊維異常で、眼瞼下垂や眼球調節機能障害の症状がある。

慰謝料

通院慰謝料123万円、後遺障害慰謝料180万円の他に、「労働能力喪失に代わる慰謝料」として300万円が認められた。

理由

原告は、他の障害により就労できない状態にあり、後遺障害の労働能力への影響を客観的に判断できない状態にあった。

裁判所は、「そこで、何らかの労働能力喪失(損害)が肯定されるが、その程度乃至範囲を画することができない場合に準じ、その損害は、労働能力の喪失による逸失利益ではなく、慰謝料として考慮することとする」として、後遺障害逸失利益を認めない代わりに、労働能力の喪失を慰謝料において考慮したものである。