醜状障害による逸失利益を否定し後遺障害等級併合9級の慰謝料720万を認めた裁判例

大阪地方裁判所平成21年6月30日判決(自保ジャーナル1822号)

事案

原告が自転車で横断歩道を横断中、左折自動車に衝突され、右下肢でグロービング損傷、右下肢動脈損傷等の障害を負ったものである。

後遺障害等級

併合9級

自賠責において、右下肢の機能障害10級相当、両下肢の醜状障害により、併合9級の認定を受けており、裁判所もかかる後遺障害を認めた。

慰謝料

後遺障害慰謝料 720万円

後遺障害等級9級の基準慰謝料は670万円であり、原告の請求額も670万円であったところ、裁判所は740万円を認めたものである。

理由

裁判所は、後遺障害逸失利益について右下肢の機能障害だけが労働能力喪失に影響を及ぼすとして、労働能力喪失率を27%とした上で、後遺障害慰謝料につき以下の理由により720万円としたものである。

「原告は後遺障害等級併合9級の認定を受けていること、原告が女性であって、両下肢の醜状障害は、未だ小学生の子2名との家族生活を送っていくに当たり、多大な精神的苦痛を及ぼすことが予想されること等の事情も考慮すると、原告の後遺障害慰謝料の額は、720万円をもって相当と認める」