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歩行者が道路を横断するときのルールは?

歩行者が道路を横断するときのルールには、横断歩道の利用斜め横断の禁止直前直後横断の禁止横断禁止場所を横断してはならないといったものがあります。

交通事故に遭ったときに、こうしたルールを守っていないと歩行者にも過失があるとされてしまいます。

歩行者が道路を横断するときのルールや、ルールを守らずに事故に遭ったときの過失割合について、「別冊判例タイムズ38」を参考にしながら解説していきます。

横断歩道を利用する義務

横断歩道の横断

歩行者は、横断歩道の付近では、その横断歩道によって道路を横断しなければならないとされています(道路交通法12条1項)。

第十二条 歩行者等は、道路を横断しようとするときは、横断歩道がある場所の付近においては、その横断歩道によつて道路を横断しなければならない。

引用元:e-Gov法令検索

「横断歩道の付近」の範囲については、通常なら横断歩道を利用するだろうと考えられる範囲と考えられており、明確な基準は定められていません

一般には歩道から20~30m程度の距離が「横断歩道の付近」にあたると考えられています。

過失割合

歩行者が、横断歩道付近で横断歩道を渡らずに事故に遭ったときは、歩行者にも過失があるとされます。

横断歩道付近の事故の基本過失割合は「歩行者30%対自動車70%」とされており、夜間、幹線道路、集団横断といった修正要素で修正するものとされています。

横断歩道の付近の横断は危険なので、このように歩行者にも大きな過失があるとされてしまうのです。

斜め横断の禁止

歩行者の斜め横断

歩行者は道路を斜めに横断してはならないとされています(道路交通法12条2項)。

第十二条
2 歩行者等は、交差点において道路標識等により斜めに道路を横断することができることとされている場合を除き、斜めに道路を横断してはならない。

引用元:e-Gov法令検索

斜め横断は、道路にいる時間が長くなってしまいますし、自動車を背にして横断することとなり危険であることから禁止されているのです。

「交差点において道路標識等により斜めに道路を横断することができることとされている場合」というのはスクランブル交差点のことで、斜め横断をすることも認められています。

過失割合

道路の斜め横断については、道路横断中の事故の基本過失割合を5~10%程度修正する修正要素とされています。

直前直後横断の禁止

直前直後横断

歩行者は車両の直前または直後で横断してはならないとされています(道路交通法13条1項)。

第十三条 歩行者等は、車両等の直前又は直後で道路を横断してはならない。ただし、横断歩道によつて道路を横断するとき、又は信号機の表示する信号若しくは警察官等の手信号等に従つて道路を横断するときは、この限りでない。

引用元:e-Gov法令検索

どのような場合が「直前」「直後」にあたるかにつきましては、自動車の速度など具体的な状況によって決められるとされています。

直前、直後横断については、自動車から横断歩行者を発見することが困難になり危険であるため禁止されているものです。

過失割合

直前、直後横断については、道路横断中の事故の基本過失割合を5~10%修正する修正要素とされています。

横断禁止場所の横断

横断禁止

歩行者は、道路標識等によって横断が禁止されている道路を横断してはならないとされています(道路交通法13条2項)。

第十三条
2 歩行者等は、道路標識等によりその横断が禁止されている道路の部分においては、道路を横断してはならない。

引用元:e-Gov法令検索

過失割合

横断禁止場所の横断については、基本過失割合を5~10%修正する修正要素とされています。

まとめ

歩行者の道路を横断するルールについては道路交通法に規定があり、ルールを守らずに交通事故に遭ったときには歩行者にも過失があるとされてしまいます。

交通事故に遭わないためにも、道路標識等に従って道路を横断するようにしましょう。

弁護士 髙橋裕也

執筆者

西宮原法律事務所
弁護士 髙橋裕也

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2007年に弁護士登録後、大阪の法律事務所で交通事故事件を中心とした弁護士業務を行う。
弁護士として15年以上の経験があり、交通事故の損害賠償事件を多く扱うとともに、交通事故の専門サイトを立ち上げ、交通事故の被害者に向けた情報を発信している。
大阪弁護士会の「分野別登録弁護士名簿」に「交通事故分野」で登録している。

弁護士(大阪弁護士会所属 登録番号35297)

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